施設概要
施設概要
名称 | 若狭広域クリーンセンター |
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所在地 | 福井県大飯郡高浜町水明1番地 |
処理能力 | 70t/24h(35t/d×2炉) |
処理対象物 | 可燃ごみ(容リ法対象プラスチック類含む)、可燃性粗大ごみ |
構造 | 鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造) |
階数 | 地上5階 |
建物高さ | 29m |
煙突高さ | 40m |
敷地面積 | 約21,100m2 |
建築面積(工場棟) | 約2,500m2 |
延床面積(工場棟) | 約4,700m2 |
工期 | 令和2年6月30日~令和5年3月31日 |
設備概要
受入供給設備 | ピット&クレーン可燃性粗大ごみ切断機 |
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燃焼設備 | ストーカ式焼却炉 |
燃焼ガス冷却設備 | 廃熱ボイラ方式 |
排ガス処理設備 | ろ過式集じん器、乾式薬剤吹込方式 |
余熱利用設備 | 蒸気タービン発電、最大発電出力1,550kW、蒸気圧力3MPa、温度300°C |
通風設備 | 平衡通風方式 |
灰出設備 | コンテナ方式 |
飛灰処理設備 | 薬剤処理方式 |
給水設備 | 加圧給水方式 |
排水処理設備 | 処理後、一部場内再利用、余剰分は下水道放流 |
電気設備 | 高圧受電 |
敷地配置図
ごみ処理の流れ
ごみの流れ
ごみを貯めるごみピットは、受入ピットと貯留ピットの2段ピットになっています。収集車はプラットフォームから受入ピットへごみを投入します。受入ピットに投入されたごみは、ごみクレーンで貯留ピットへ移され、貯められます。貯留ピットに貯められたごみは、ごみクレーンによって攪拌された後、ごみ投入ホッパへ投入されます。
灰の流れ
ごみを焼却した後の焼却灰(主灰)は、搬出車で場外の4市町の最終処分場に運ばれ、埋め立て処分されます。また、ボイラやろ過式集じん器で補集された飛灰は、飛灰処理設備で薬剤処理をされた後、搬出車で4市町の最終処分場に運ばれて埋め立て処分されます。
蒸気の流れ
ごみの焼却により発生した高温の排ガスの熱をボイラで回収することで、蒸気を発生させます。この蒸気を蒸気タービン発電機に送り、発電に利用します。
空気の流れ
ごみピットの臭気は、押込送風機、側面空冷壁用送風機で燃焼用空気として焼却炉に送られます。焼却炉内で臭気は高温で分解処理されます。定期点検など、施設の運転が停止している際は、炉上部に設置した活性炭脱臭設備を稼働させ、処理します。
排ガスの流れ
ごみの焼却により発生した高温の排ガスは、ボイラ・エコノマイザで冷却された後、消石灰・活性炭を噴霧することで有害ガス(HCI、SOX、DXNS)を反応・吸着し、固体にします。そして、ろ過式集じん器によりばいじんと一緒に除去されます。きれいになった排ガスは煙突から大気へ放出されます。
電気の流れ
蒸気タービン発電機は最大1,550kWの発電を行います。造られた電気は、施設内で利用されるほか、余った電気は電力会社に売電します。
施設の紹介
計量棟
ごみ収集車および直接持込み車は、最初にこの計量機で車ごと重さを量ります。
計量機はごみ収集車用と直接持込み車用の2基あります。
ごみの料金は、QRコード対応の自動精算機にて処理されます。
プラットホーム
搬入されたごみはここからごみピット(受入ピット)へ投入されます。燃焼用空気をごみピットから送ることで、気圧を下げています。
更に、出入口に高速シャッターとエアカーテンを設け、臭気の外部漏洩を防いでいます。
ごみピット(受入ピット・貯留ピット)
集められたごみは、受入ピットに投入された後、ごみクレーンで貯留ピットに移され、貯められます。
1市3町から出される約7日分のごみを貯めることができます。
貯留ピットに貯まったごみは、燃えやすいようにごみクレーンを使ってよくかき混ぜ均質な状態にし、ごみ投入ホッパに運ばれます。
ごみクレーン操作室
ごみクレーンは基本的に全自動でごみの積替、撹拌、投入を行います。一時的に手動操作が必要な場合は、ここから操作します。
焼却炉
焼却炉では、自動燃焼制御によりごみを完全燃焼させて焼却灰にします。この焼却灰はごみに比べて「かさ」も「重さ」も小さくなります。850°C以上の高温で焼却を行い、ダイオキシン類などの有害物質の発生を抑制します。
高温空気燃焼技術を導入することで、より少ない空気量でも安定した燃焼を行うことができる低空気比運転に努めています。(空気比 1.3〜1.6)
灰押出装置
灰押出装置では、焼却炉から排出される高温の焼却灰を一度水に浸します。
これにより、焼却灰を冷却するとともに、場外搬出時の飛散を抑制します。
ボイラ
ごみの焼却により発生する高温の排ガスの熱を利用して、高温・高圧の蒸気を発生させます。
発生した蒸気は蒸気タービン発電機へ送られ、発電に利用されます。
エコノマイザ
ボイラを通過した排ガスの熱を利用して、水を加熱します。これにより排ガスの温度を処理に適した温度まで下げるとともに、加熱された水をボイラ用給水としてボイラへ送ることで、ボイラの効率を向上させています。
ろ過式集じん器
高反応消石灰と粉末活性炭を吹き込んだ排ガスをろ過し、排ガス中に含まれる塩化水素、硫黄酸化物等の有害成分をばいじんと共に取り除きます。
誘引送風機
きれいになった排ガスを、煙突に送り出します。
煙突
きれいになった排ガスを高さ40mの煙突から大気に排出します。
飛灰処理設備
ろ過式集じん器で捕集された灰(飛灰)を薬剤処理することで、無害化します。
排水処理設備
施設で発生した排水は、下水排除基準値以下で処理した後、施設内で再利用されます。余剰水は下水道に放流します。
蒸気タービン発電機
ボイラで発生した高温・高圧の蒸気を利用して、タービンを回し、最大1,550kWの発電を行います。
発電した電気は施設内で利用し、余剰分は電力会社に売電します。
中央制御室
施設内にある設備全体の運転状況を集中監視したり、操作する場所です。
24時間体制で監視しながら、運転操作を行なっています。
運営事業者の横浜本社内に設置したグローバルリモートセンターにより、遠隔監視・遠隔操作も併用して安全・安心運転に努めます。